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狭小住宅を建てる際、リビングの開放感を大きく左右するのがキッチンのデザインです。
物理的にスペースが狭い狭小住宅の場合、リビングを広く取るとどうしてもキッチンのスペースが少なくなり、使い勝手が悪くなってしまいます。
リビングに比べるとキッチンは利用人数が限られる場所ですが、せっかくの一戸建てなのにキッチンが使いづらいのは困りますよね。
そこで、使い勝手の良さと見た目の開放感を両立できる案として、狭小住宅を広く活用できる対面式キッチンの実例をまとめました。
狭小住宅で見た目の開放感を出すコツは、「できるだけ視線を遮る高さに壁や内装、家具等を置かない」ことです。
こちらの事例では、ベニヤや無垢材を多用して全体のデザインを統一しつつ、シンクとコンロがひと続きになっているI型の対面式キッチンを採用しています。
キッチンに置く家電のなかでも一番場所を取る冷蔵庫の設置スペースを壁面に設け、対面式キッチンを採用することで部屋の奥までスムーズに視線が通るように配慮しています。
さらに、壁面収納をベニヤで隠すことで雑然としがちなキッチンの収納をコンパクトに収めているのもポイント。
階段も蹴込み板を外したスケルトン階段にすることで、開放感を強調しています。
リビングとキッチンをそれぞれ別空間で区切ることができるほどのスペースがない場合は、いっそのことリビングとキッチンをつなげてしまうのもひとつの手です。
両方の空間を区切る壁やカウンターがなければ、家事の最中も自由に動き回ることができます。
ポイントは、壁の一面、リビングの大きな窓を背後にした場所にキッチンを設けることです。
そうすることで、背後にスペースができ、窓から光が入ってくるので採光の問題もありません。
また大きな窓だけではなく、天井を高くして天窓を作ったり、吹き抜けのデザインにすることで明るさを持続させる工夫をしている工務店も。明るいキッチンは家族の憩いの場となり、料理をする人の気持ちも明るくしてくれます。
リビングとの仕切りがないので見た目もかなり広くなり、開放感のあるキッチンになります。
家族皆が自由に出入りできる広々としたキッチンなら、お子さんと一緒にお菓子作りをしたり、休日に夫婦で一緒に料理する時にもゆったりと使うことができるでしょう。
狭小住宅の狭さという問題を解決する際、多くの施工会社では「いかに狭いスペースにキッチンを収め、効率よく使えるようにするか」を考えます。
しかし、家づくりに絶対的なルールはありません。
キッチンを狭くするのではなく、キッチンを広々と取る代わりに、リビングを狭くするという考え方もありなのです。
ある事例では、単純にリビングを狭くすると生活しづらくなってしまうため、リビングの一部を間仕切りで区切って夫婦の寝室になるように工夫されました。
日中は間仕切りを解放して広いリビングとして使い、夜になると間仕切りを閉めて寝室として使うという形です。
リビング兼寝室という空間づかいをすれば、ベッドルームをひとつ減らすことができるので、子ども部屋を増やすこともできます。
またほかの事例では、襖や棚などの移動式間仕切りやパーテーションを使い、状況に応じて間取りを変えるという工夫をしている場合も。
何しろ移動式なので模様替えやバリアフリーにも対応でき、半透明のアクリル材などを使えば、間仕切りを動かしても採光を邪魔することもありません。
来客時やイベントの時には広々としたリビングを確保し、普段は仕切りを動かしてキッチンを広く使ったり、家族のプライベートを守ったりするなど、使い方は自由自在です。
物理的にスペースが限られている以上、狭小住宅のスペースでは必ずある問題にたどり着きます。
それは、「収納スペースがない」こと。
そこで、ここからは狭小住宅ならではの収納問題を解決してくれる、お役立ちグッズや家電をご紹介します。
狭小住宅では、キッチン周りに十分なスペースが取れません。
扉を開けるために、かなりのスペースが必要になる観音開きタイプの冷蔵庫を置くことは避けましょう。
そもそも、観音開きタイプの冷蔵庫はサイズが大きいので邪魔になりやすいです。
また、冷蔵庫は家族全員がよく使います。
扉が片側からしか開かないタイプの冷蔵庫だと、設置場所によっては調理中や片付け中に家族が冷蔵庫を使って家事の動線をふさいでしまうため、できれば両開きタイプのものを選ぶのがおすすめです。
100円ショップなどで販売されている、底にマグネットがついた缶タイプの収納を使えば、壁や家電の側面に調味料を収納できます。
缶タイプの収納なら、中身が見えるので調味量を間違ってしまう心配もありませんし、あとどのくらい残っているのかも一目瞭然です。
調味量を瓶や袋に入ったまま使っているとかさばるので、スペースを節約する意味でもおすすめアイテムだといえます。
一般的なネジ式の瓶も、蓋にピンを刺して戸棚の下等に固定してしまえば、便利な収納器具になります。
重さのある物は収納できませんが、調味料程度ならある程度の量をまとめて整理できるでしょう。
キッチン下の収納スペースが狭く、吊り下げ式の収納は高い位置にあるので使いづらい場合、吊り下げ式の戸棚の下に瓶を固定すれば手が届きやすくなるメリットもあります。
キッチンに備え付けの収納には、ほとんどの場合細かい間仕切りがついていません。
広い空間に、ごちゃごちゃとキッチン用品を収納すると出し入れがしづらいですし、一覧性もよくないので、収納する物のサイズに合わせて細かく仕切って使いましょう。
専用の間仕切りではなく、ファイルケースやトレイなどを使えばお金もそれほどかからないでしょう。
フライパンや鍋などの場所を取るキッチン用品については、片っ端から吊るしてしまうのもひとつの解決策です。
突っ張り棒やメタルラック、ペグボード(小さな穴がたくさん開いていて、フック等をかけることができる収納グッズ)をキッチンの壁や戸棚の下に固定してしまえば、収納スペースが広がります。
いちいち戸棚を開けて道具を片付ける手間も省けるので、家事の時短にもなるでしょう。
包丁やお玉など、磁石でくっつく金属製のキッチン用品については、壁に磁石を固定して壁掛けするようにすると取り扱いやすくなります。
使用した金属製のキッチン用品を洗った後、そのまま壁掛けにすればよいため、衛生面の心配もありません。
狭小住宅のキッチンでは、狭さから十分な作業スペースが取れないという問題もあります。
そんなときに活躍するのが、シンクの上に作業スペースをつくることができる便利グッズです。
形状はさまざまで、作業スペースがひとつあると、シンクの上で包丁を使ったり、下ごしらえの済んだ食材を置くなど、スムーズに効率よく作業が行えるメリットがあります。
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ホープスは独自のヒアリングとワークショップで理想を超える住まいを提案。SE構法を駆使して狭小住宅でも開放感と耐震性を実現し、技術力の高さでプレミアムパートナーに認定されています。設計から施工、保守管理まで一貫したサービスを提供しています。
ブリス/BLISSは、制約の多い狭小地でも遊び心ある家づくりを目指し、7つの住宅プランとインテリアサービスを提供。顧客とのしっかりした打ち合わせと柔軟な対応で、ローコストながら質の高い住宅を実現する会社です。
設計工房/Arch-Planning Atelierは、狭小住宅や変形地の設計を得意とし、採光と空間利用を最大化。耐震等級2以上の長期優良住宅設計と自然素材を使った健康配慮のある家づくりで、住む人の安全と快適性を追求します。
スモールハウスは、建築家選択から総合プロデュースを行い、顧客ニーズに合わせた家づくりをサポート。SE構法を用いた建設で、狭小地でも中庭やバルコニーを設け、ゆとりある空間を実現。土地探しから設計、工務店選びまで一貫して相談に応じています。
リバティホームは、一生に一度の家づくりを素敵なデザインで実現することがモットー。コンテストで磨かれたデザインスキルと50年以上の歴史を持ち、地域密着で借地や風の流れなどの細かい提案をしてくれる、経験豊富な建設会社です。