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狭小住宅で中庭を持つのは難しいと考える人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。むしろ、工夫とアイデアを凝らし、ふさわしい業者や建築士を選ぶことで、狭小住宅でも中庭を持つことができます。ここではその根拠と事例、Q&Aを紹介していきます。
狭小住宅で中庭を持つための方法の一つは、家全体の設計をロの字型にすることです。文字通り建物をロの字型に配置して、真ん中に空間ができるというスタイルですが、この設計なら敷地の外周に居住スペースを配置、中央に中庭を出現させることができます。居住スペースが狭くなるのではないか?と心配するかもしれませんが、癒し効果の高い中庭を作ることで、居住空間の窮屈さは解消することができますし、それ以上に中庭を作るメリットが享受できます。例えば、周りを住宅に囲まれた環境でロの字型の狭小住宅を作り中庭を作ると、中庭に面する全ての部屋を明るくすることができます。といった具合に、ロの字型に設計する方法はとても有効です。
狭小住宅の中で、十分な居住スペースを確保しつつ中庭も持ちたいという場合は、上の空間をフル活用することをおすすめします。家は横に拡大していくこともできますが、上方に広げていくこともできます。そしてこの方法で設計を行えば、狭小住宅の中でも居住スペースを確保しながら中庭を持つことができます。例えば、一階建ての狭小住宅なら厳しいですが、これを2階建て、3階建てと上に展開していけば、居住スペースと中庭の両方を十分なサイズで確保することは可能です。このように、狭小住宅で中庭を持ちたい人は、横ではなく上に設計を展開していくことを意識してみるといいでしょう。そうすれば予想以上に中庭のためのスペースが取れることに気づくはずです。
狭小住宅で中庭を持つにはロの字型の設計が有効ですが、このとき、できるだけ独立した部屋を作らずに、廊下と部屋を一体化させるのもアイデアです。つまり、家全体を一つに繋いでなるべく仕切らず、部屋の中に廊下があり、廊下の中に部屋があるというスタイルにすることです。こうすれば余分な空間をカットして中庭のためのスペースを確保することができ、なおかつ家のどこからでも中庭にアクセスできるという状態にすることができます。居住者のプライバシーが限定されるような気もしますが、家の中心に中庭を設けることにより、むしろやすらぎの雰囲気を与えることができます。
設計を工夫してアイデアを凝らせば、狭小住宅でも中庭を持つことは十分可能です。ここでは実際の事例を紹介していきますので、参考にチェックしてみてください。
ロの字型の吹き抜けのある家にして、狭小ながら上方に広がりを感じさせる中庭を出現させています。建築面積が72m2/21.7坪だったとのことで、中庭を持つのは諦めるところですが、設計を工夫することで無理なく、また違和感のない中庭が出来上がっています。狭小住宅でも普通に中庭が持てることを示す、格好の事例といっていいでしょう。ポイントは空間をどう生かすか、与えられたスペースをどう割り振りしていくか、ということですね。
とりわけ居住部分の設計が重要になってくることは言うまでもありません。ともかくもこういう事例を見ると、狭小住宅で中庭を持ちたいと思ってる人は勇気が湧いてくるのではないでしょうか。
アイデアや事例をいくら聞いても、いざ本当に中庭のある狭小住宅を建てようとすると、いろいろな悩みが出てきてしまうものです。ここではそうした問題を解消すべく、中庭のある狭小住宅を持つことに関する悩みと、それに対するアイデアや対処法を紹介します。
Q.狭小の土地に中庭のある居宅を作りたいのですが、何か注意すべきことはありますか?
A.「狭小住宅」と「中庭」という二つの条件が明確にフォーカスされているので、まずはその条件に合う施工業者を探すことが必要です。どこの業者に頼んでも狭小住宅に中庭を作ることはできますが、理想の中庭となると、業者によって仕上がりや完成度は違ってきます。したがって、各施工業者の得意分野やこれまでの実績をチェックしながら、本当に心から任せられる業者を見つけてください。業者を選ぶときのポイントは、狭小住宅の設計と建築を得意にしている業者か、中庭のある狭小住宅を設計した実績の多い建築士がいるか、この2点は必ずチェックしましょう。狭小住宅で理想の中庭を作るために、絶対に妥協してはならないポイントです。
Q.限られた予算の中で、中庭のある狭小住宅を持ちたいと思っています。施工業者を探してみたところ格安の会社が見つかったのですが、即決したほうがいいでしょうか?
A.予算が限られているということなので、安い費用で工事を提供してくれる業者が見つかったのはラッキーなことです。しかし、いくら費用が安く収まっても、後で後悔するようなことがあれば何の意味もありません。一番の理想は、無駄なコストを省きながら理想の狭小住宅と中庭を作ることです。そうであれば、費用だけでなく他のスペックや条件も見ておかなければなりません。特にチェックしておきたいのは、担当者や職人一人一人のコミュニケーション能力です。お互いに意思の疎通ができないと、細かい要望を伝えたりそれを理解してもらうことができず、理想の中庭ができません。よって業者を選ぶときは、見積もりの低さだけでなく、担当者や建築士を含めた業者のコミュニケーション能力も重視してください。
2021年6/30時点でのGoogle検索「狭小住宅 東京」の上位表示10社のうち、狭小住宅(30坪(99.1736㎡)以下)の施工事例が30件以上ある会社を、検索上位順にピックアップ。
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ブリス/BLISSは、制約の多い狭小地でも遊び心ある家づくりを目指し、7つの住宅プランとインテリアサービスを提供。顧客とのしっかりした打ち合わせと柔軟な対応で、ローコストながら質の高い住宅を実現する会社です。
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