公開日: |更新日:
狭小住宅であっても、ちょっとした工夫を加えることで書斎を楽しむことができます。ここではその方法とアイデア、事例、お悩みと回答を紹介します。
書斎を持つというと、つい専用の部屋を作ることを考えますが、それ以外の方法でも書斎を持つことはできます。例えば、リビングの一角にスペースをとり、その部分を書斎コーナーにすることです。こうすれば専用の部屋を作る必要がなくなり、かつ狭小住宅の中に書斎を出現させることができます。しかもこの方法なら書斎をオープンなものにすることができ、リビング機能とドッキングした多機能型の書斎にできます。ポイントは、専用の部屋を作るのではなく、別の目的で作った部屋の一部を書斎コーナーにするという点です。このように柔軟に発想の転換をすれば、狭小住宅でも書斎を持つことができるのです。
書斎に必須な家具といえば机ですが、狭小住宅で机を置くスペースがないという場合もあるでしょう。そういうときは、収納棚や書棚の一角を改造して、家具と一体になったデスクを作ることです。引き出せるタイプにすれば新たにスペースを取る必要はありませんし、同様に椅子も収納きるようにすれば邪魔になりません。新たに導入するという発想ではなく、すでにあるものを改造してデスクに作り変え、書斎を誕生させるという方法です。デスクや椅子を自分の体形に合う高さに調整したり、他にも細かい工夫は必要ですが、オリジナルの書斎ができることを考えれば、そうした作業は楽しいひと時となるはずです。
狭小住宅で新たな部屋は作れないから、リビングやダイニングの一部に書斎スペースを作る場合、スペースを設けるだけでは満足できず、空間を仕切って部屋っぽくしたいという人もいるでしょう。そういうときは、天井にまで達する高い幅広な書棚を使うことをおすすめします。こうすれば単に空間を仕切って部屋を出現させるだけでなく、書棚の雰囲気が書斎らしさを演出してくれます。加えてライトや壁面、床の素材や色もそれっぽいものにすれば、ますますリビングやダイニングと切り離された空間が作れるでしょう。
これも思いきったアイデアですが、寝室のクローゼットを書斎にアレンジするという方法もあります。狭小住宅とはいえ寝室にはクローゼットがあるはずですが、その一角にスペースを確保できれば書斎を出現させることができます。専用部屋のように広々とした空間を作ることはできませんが、壁に横付けできるデスクを設置したり、余分なものは置かないなどの工夫をすることで、十分に独立した書斎部屋を完成させることができます。クローゼットなので閉鎖的な空間になりますが、逆に隠れ家的な雰囲気が増し、プライバシーのある書斎になって、集中力は高まります。
狭小住宅でも立派な書斎を持つことはでき、またアイデアを駆使して楽しむこともできます。ここでは、限られた空間の中でアイデアを駆使して見事な書斎を完成させた、実際の事例を紹介します。
こちらはわずか2畳のスペースに作られた書斎ですが、2畳とは思えないような広がりとくつろぎを感じることができます。そのからくりは、一つは高さのある窓に面してデスクを設置していること、そして天井まで届くような高い本棚で仕切ることにより、横ではなく縦への広がりを意識させていることです。
スペースといえば横への広がりを意識させられがちですが、その注意を縦に向けさせることで、2畳でもスケール大の書斎を作ることに成功しています。
ここまで紹介してきたアイデアや事例を通して、狭小住宅でも書斎が持てること、楽しめることが分かったでしょう。ここでは、これから狭小住宅の中で書斎を持ちたいと思ってる人の悩みと、それに対する役に立つ回答を紹介します。
Q.畳一枚ほどの狭いスペースに書斎を作りたいのですが、どんな工夫が必要でしょうか?
A.狭いスペースに書斎を作る場合は、設置する家具のサイズとレイアウトを工夫することです。例えば、デスクはなるべく奥行きの狭いものにし、幅も最小限で、なおかつ収納棚と一体になったものを選びましょう。こうすれば、スペースの無駄を省くことができ、デスク以外の家具も置けるようになり、書斎らしい雰囲気を作るための要素を増やすことができます。ただし、見た目だけのなんちゃって書斎ではなく、実際的な利用価値の高い書斎にするなら、デスクのサイズは単に小さくすることだけでなく、自分の体型や作業内容に合ったものにしなければなりません。そして、サイズとレイアウトのバランスを考慮することが重要になってきます。書斎の目的に合わせて、どのぐらいのサイズの家具を、どのように配置するか、それを入念に検討してください。
Q.狭小住宅ですが階段下にスペースが確保できたので、ここに書斎を作りたいと思っています。なにか注意すべきことや一工夫できることはありますか?
A.階段下に書斎を設ける場合は、階段に向かってデスクを配置するのが一般的なので、正面に窓を設置することはできません。したがって、可能ならデスクの横に窓を付けて採光できるようにするといいでしょう。一方、階段下は夏場はひんやりして快適ですが、冬場になると寒さが身に沁みます。そこで寒さ対策として、蓄熱暖房機を取り付けることをおすすめします。そうすれば冬場でも暖かい環境のなかで作業に没頭することができます。
なお、階段は蹴込板をなくしたものにすれば、窓がなくても広がりを与えることができますので、こちらも可能ならチャレンジしてみてください。
2021年6/30時点でのGoogle検索「狭小住宅 東京」の上位表示10社のうち、狭小住宅(30坪(99.1736㎡)以下)の施工事例が30件以上ある会社を、検索上位順にピックアップ。
ホープスは独自のヒアリングとワークショップで理想を超える住まいを提案。SE構法を駆使して狭小住宅でも開放感と耐震性を実現し、技術力の高さでプレミアムパートナーに認定されています。設計から施工、保守管理まで一貫したサービスを提供しています。
ブリス/BLISSは、制約の多い狭小地でも遊び心ある家づくりを目指し、7つの住宅プランとインテリアサービスを提供。顧客とのしっかりした打ち合わせと柔軟な対応で、ローコストながら質の高い住宅を実現する会社です。
設計工房/Arch-Planning Atelierは、狭小住宅や変形地の設計を得意とし、採光と空間利用を最大化。耐震等級2以上の長期優良住宅設計と自然素材を使った健康配慮のある家づくりで、住む人の安全と快適性を追求します。
スモールハウスは、建築家選択から総合プロデュースを行い、顧客ニーズに合わせた家づくりをサポート。SE構法を用いた建設で、狭小地でも中庭やバルコニーを設け、ゆとりある空間を実現。土地探しから設計、工務店選びまで一貫して相談に応じています。
リバティホームは、一生に一度の家づくりを素敵なデザインで実現することがモットー。コンテストで磨かれたデザインスキルと50年以上の歴史を持ち、地域密着で借地や風の流れなどの細かい提案をしてくれる、経験豊富な建設会社です。